釜山女に首っったけ 釜山スナック、イッキで飲め

今回「しょう」と男二人で釜山に行きました。  「楽しい旅にする」という漠然たる目標だけで、計画などは特に何も立てていませんでした。 行き当たりばったりの旅です。

 ……しかし、もしその気になった時のために、夜遊びのことは、それぞれ独自に調べていました。そう、このサイトのテーマである『チョメチョメのこと』 を、です。私たちはそれぞれ、ソープ街やデリヘルなどの、Hな情報をインターネットで検索したり、諸先輩方の体験談などを読んだりして勉強していました。

 私たちが船内で「緑町が消えた」ということを知らされながら、どうやって「アガシ」をゲットしたか、などは、「しょう」の内容で、すでに彼が説明して いることから、ここでは省略させていただきます。

熱い夜……。そう、それは本当に熱い夜でした。

 私たちは、スナックにいました。  私たちが呑んでいるスナックに来ていただいたお姉ちゃん(のちにワタクシと性交することになる方)は、店内に入ってくるなり、ガチガチに緊張している 様子でした。

演技でもなさそうです(演技しても意味ないですからね)。もしかしたら初めてのお仕事なのでしょうか? それとも釜山の重鎮、『指なしの N』がいるという情報からでしょうか?

 その子が店に入ってきてから、五分程経ったでしょうか、次に二人目のお姉ちゃんが入ってきました。のちに「しょう」と合体することになる子で す。「しょう」が投稿記事に書いてある通り、確かに後者のお姉ちゃんのほうが可愛かったです。

 最初に入ってきた、ガチガチに緊張していた風の(のちにワタクシと性交することになる)子は、往年の名女優「八千草薫<やちぐさかおる>」の若い頃に やや似ています。おちょぼ口に、素直な黒髪は後ろで束ねられており、肌が白く、むっちりとしていて、目元はまだ幼さを感じさせます。身長は165センチ くらいでしょうか。

 後から店に入ってきた子は、目の大~きな、どこか仲間由紀江を思わせる顔立ちの、痩せた子でした。小柄です。  彼女たちは私たちの隣に座り、私たちは、まあ一杯……と、飲ませていました。名前は聞きましたが、私の発音では駄目みたいです。覚えられません。  『契約金』は、一晩三十万ウォンということでした。少々高いですが、まあ、仕方ないです。

 私は、ビール片手の八千草薫に、「イッキで飲め」と言うと、彼女はそれをイッキしました。私は、まさか本当にイッキするとは思わなかったものですか ら、あら! と、いう意外な感じで、それでは、と私も焼酎をイッキしました。

 それを見ていた八千草薫と仲間由紀江から、拍手が起こりました。友人の「しょう」は、このスナックのママと馬鹿話に夢中です。彼はお姉ちゃんが来て、 さらにテンションが上がっています。

 釜山の重鎮『指なしのN』は、「カンニング竹山」にそっくりの、どこかの社長(もちろん韓国人)とカラオケを熱唱しています(八千草薫はときどき歌に 合わせて手を叩いたりしています。その姿(気遣い)がとても可愛い)。

 遅参の二人のお姉ちゃんたちも、少しお酒が入ってきたようです。無口だったのが、次第に喋るようになってきました。もちろん韓国語なので、私と「しょ う」はわかりません。

 そして、いい頃合いになり、私と八千草薫、しょうと仲間由紀江、そして指なしのNの五人は、お店を後にしました。外気は気分を爽やかにしてくれました。

「これからこの子と裸になって抱き合うのか~」と、隣を歩く八千草薫の髪を撫でながら、何となく考えていました。八千草薫は、私と肩を組んでいます。  時々、八千草薫と仲間由紀江が二人で何か話しをしていましたが、私も、しょうも、湯指なしのNも韓国語は全く判りません。

 私たち一行は、我々が宿泊しているホテルに戻りました。  私と、今夜の私の相手「八千草薫」は、部屋に入り、取り敢えずタバコを一服。「しょう」たちはもちろん別の部屋です。ホテルまで私たちを送って下さっ た釜山の重鎮『指なしのN』とはロビーで別れました(N氏には本当に本当にお世話になりました!)。……N氏からは「頑張れよ!? 今夜は五回ゾ!?」 と言われましたが、それは、いくらN氏の言い付けでも、無理です。

 ……部屋の様子に戻ります。  私たちは部屋でまったりしていました。  部屋は八畳ほどの、オンドルです(敷き布団。床暖房の部屋)。テーブルがあり、テレビがあり……まあ、ごく普通の部屋です。カビとタバコの匂いが少し 強く、外出して帰ってくるたび、慣れるまで気になります。

 ……タバコを彼女にも勧めて、二人でタバコを吸っていました。ちょっとまだお互いの空気が微妙なので、テレビをつけてみました。1チャンネルだけ日本 の「BS1」が流れるので、それを少し見ていましたが、私がリモコンを差出し、「好きな番組にしていいよ?」と彼女に渡すと、彼女はにこっと笑い、チャ ンネルを変え始めました。

こんな時に、特に見たいチャンネルがあるはずもないのでしょう、彼女は適当なバラエティー番組をみていました。  私は、風呂の浴槽にお湯を溜めたりしていました。

 私はなにか飲み物が欲しかったので、彼女をコンビニに誘いましたが、言いたいことが理解されなかったので、諦めて、仕方なく水を飲んでいました。…… もしかすると『一度部屋に入ったら、あまり出入りしてはいけない』などの取り決めでもあるのでしょうか…? なんせ言葉が通じないので、何にも判りませ ん。

 彼女は英語の単語単語を少しだけわかるようです。私たちは、ハングル、日本語、英語、それにどうにかジェスチャーを交えながら、コミュニケーションを はかろうとしていました。

 彼女が何か言いだしましたが、よくわかりません。「なに? なに?」……どうやら私のことを「ハンサム」と言ってくれているようです。私は自分の胸の 辺りを指差し、「はんさむ?」というと、笑顔でうなずきます。私は彼女に「ありがとう」と言い、「君もカワイイよ。キュート」と言ってあげたら、「さん きゅ」と言って素直に喜んでいました。

 再度名前を聞いてみましたが、やはり発音の仕方がわかりません。…が、私の名前は「ケイ」と簡単なので、覚えてくれたようです。

 しかし実のところワタクシは、この時はエッチなことより、「金目のものを盗まれやしないか」という心配をしていました。今夜一晩中、この「八千草薫」 と過ごすのはいいのですが、「もしも」「万が一」のことを考えて、金目のもの、パスポートなどの貴重品は、どこかに隠しておかなくては、と思っていまし た。

 それから私は取り敢えず、風呂に入ることにしました。  浴槽のお湯も、いいくらいに溜まりました。  私はここで、ひとつの妙案が浮かび、それを実行しました。それは、私が風呂に入っている間、八千草薫に旅行バッグの中をあさられても一瞬で見抜けるよ うに、バッグに入っている服の袖を軽く折り曲げて、それを目印にしたのです。彼女が少しでもバッグを触れば判明する仕掛けです。

もし「クロ」だった場合 は、それなりの対処(心構え)をしなければなりません。……海外では、用心しても、し過ぎることはありません。しかも相手は、出会ったばかりの風俗嬢 (この言い方はあまりしたくありませんが)です。

 私は浴室に入り、裸になり(貴重品も一緒です)、アルコールが入って赤くなった全身を鏡にうつす。「う~ん…鍛えなくては」と、今考えなくても良いこ とを考えながら、浴槽に浸かりました。

 念入りに脇の下やオチンチンを洗います。それからゆっくりと湯船に浸かり、今日あったこと、今夜、今からしようとしていることなどを思い浮かべて、浴 槽で微笑んだり、にやけたりしていました。……ああ、こんなに楽しい旅になるとはね……。いいほうに裏切られまくりだよ……いい旅だ……。

と様々な思い を思い描いていましたが、少々飲み過ぎたことから、次第に吐き気が……。吐こうかどうしようかと迷っていましたが、結局、備え付けの洗面台に吐きまし た。声を出さないように。  夕食に食った「サムゲタン」とビールと焼酎が大量に……!! つまって流れないので、指でほじほじ……。最悪です。  

 気を取り直して、再度湯船に浸かります。

 そして風呂を上がりました。タオルで体を拭きます。拭きながら「あ、そうだ。向こうの部屋に女がいるんだった」と、思い、なんだか嬉しくなりました。

 そして私は、彼女がオカシナ行動をとってやいないかと、風呂から上がったことを悟られないように部屋に戻ろうと思い、忍び足で、部屋のドアを……ガ チャ!!

 後ろ姿の彼女は、どうやらまだテレビを見ているようでした。  こちらに気付くと、韓国の番組から、ぱっとチャンネルを変え、日本語の「BS」にしてくれました。  ちょっとしたことですが、この気遣い、好きです。  

 バッグの「目印」を確認します……無事です。何も触られてはいません。 

 彼女は「お風呂長かったね」と笑いながら言うと(そう言った気がしました)、シャワーを浴びに行きました。

 私は、チャンスだ、と思い、この間に、貴重品をカギのしまるバッグにいれ、その小さな鍵をどこかに隠そうと、隠し場所を必死に探していました。……浴 室からはシャワーを浴びている音がします。

 ここでもない、あそこでもない……と、最終的に選んだ場所は『カーテンレールの金具の上』でした。  これで、とりあえず安心です。

 彼女がバスタオルを巻いて、浴室から出てきました。  思っていた以上にふくよかです。僕はほっそりした体型が好みですが、この際オッケーとします。  私は歯を磨き忘れていたので、「歯磨きしてくる」と彼女にジェスチャーで伝え、また浴室へ。  歯磨きを入念にします。  果たして、どんな性交渉が始まるのか……? と期待しながら。

 歯磨きを終え、部屋に戻ると……あれ? 部屋が暗い。窓際のテーブルランプと、テレビがついているだけです。部屋の中は、ぼんやりとしたオレンジ色の 光りで満たされています。彼女はというと、布団に入り、体を起こしたまま、胸の辺りで掛け布団をちょこんと掴んでいました。下着姿でした。それでテレビ を見ています。下着の色は「黒」でした。

 私は、またゆっくりとタバコを吸い始めました。……がっつくのは好きじゃないし、夜は長い! ゆっくりいきましょう。ゆっくり。ムードを大切に。

 テレビのニュースには小泉首相が出ています。……靖国参拝などの日韓間の問題を、この子はどう考えているのだろう……。  そして、私はタバコを吸い終えました。

 ふと彼女を見ると、彼女も私を見ています。

 すると彼女は、彼女の左側、つまり壁側の布団をめくり、左手で、ぽんぽん、とワタクシに「おいで」の合図をしました。

 私は、ドキッとしました。  私は、ゆっくりと短パンを脱ぎ、Tシャツを脱ぎ、トランクスだけになって、彼女の隣へ……。  私の肌が、彼女の肌を感じます。  ゆっくりと布団の中へ……。

 一瞬の沈黙のあと、私は、彼女をぎゅっと抱きしめました。彼女も応えてくれました。背中、首筋、太もも……私は、まるでそこに彼女がいるのを確認する かのように、その柔らかいスベスベの肌をそっと撫でていました。

 それから、堰を切ったように、濃厚なキスが始まりました。  呼吸ができないほどの、甘く、長い、烈しいキスです。  彼女の下唇を、少し噛みました。その感触が何とも言えず、何度も何度も噛みました。  そして、彼女の下着を外します。上も、下も。  私も全てを脱ぎ捨てます。

 お互いが、全くの裸です。私たちは完全に抱き合っています。  彼女の胸を手のひらで、そっと包み込みます。優しく胸を揉んでいます。その乳首を指先で、感触があるかないかくらいの優しさで、つまみます。次第に彼 女の乳首が立ってくるのがわかります。

 そして私の指は、彼女の胸からどんどん下へと伝っていきます。生い茂る陰毛を越え、既に濡れている切れ込みから、暖かく、狭く深い穴に指を一本挿入し ました。

 彼女の声が漏れます。とても、いい喘ぎ声です。指を二本にしてみます。その指を強く動かしてみます。さらに強く、烈しくしてみます……! 

 ……しかし……

 しかし、この時も一番肝心な、私の「ペニ太郎」が全く立ちません!!  うんともすんともいいません。  びくともしません。てこでも動かないつもりでいるのです。

 チキショー!! 酒をある程度以上呑んだら、こうなることもしばしば、ということはわかっていたのですが、よりによってこんな時に……! 飲み過ぎ た~!! 

 しかし大丈夫。彼女が下に潜って行きます。  そうです。私の愚息を……ぺろり。ぺろぺろり。ぺろぺろぺろ~り。  レロレロレロレロ……ぱくり!!  き・・・きもティー! ちゅっばっ! ちゅっばっ! ちゅっばっ! ちゅっばっ! ちゅっばっ! ちゅっばっ! ちゅっばっ!   

 非常に優しく、丁寧だ。本当に丁寧だ。  言葉が通じるならば「上手だよ」といってあげたい。そう言えないことがもどかしかったのですが、言葉の代わりに彼女の髪を優しく何度も撫でてあげてい ました。

 私は声を上げました。少し大げさに。この気持ち良さを伝えたかったからです。  彼女もそれに応えるかのように、くわえながら、声を発しています。  次第にペニスも勃起し始めました。

 それから彼女の上手なお口は、ペニスの根元へ。それから睾丸。さらに睾丸の裏。そして、肛門までを、本当に丁寧に舐め続けてくれます。舌を尖らせ、つ つ~っと舐め、舌全体を使って、べろりと舐め……。もちろん睾丸を舐めている間も、ペニスをしごいてくれています。とても幸せです。

 「69」もしました。私は指を彼女の中に入れ、優しく、時に烈しく動かしながら、彼女の小さなどんぐりを舌先で舐めてあげました。

 さあ、では、いよいよ、ワタクシの堅くなった棒を、彼女の蜜の壷へ。  私が「コンドム?」と言うと、彼女も「コンドム?」と言って、コンドームを取り出し(フロントでもらっていました!)、片手で、歯を使ってピリっと袋 を破き、ゴムを取り出し、丁寧に私の棒につけてくれました。  

 さあ、それでは……。  あれ?  はい! それ! ……あれあれ?  あら~……ここまで結構ムード良かったのに……嘘でしょ?  ふにゃちんですよ……。残念。  

 しかし、彼女は諦めていません。コンドームを外し(殆ど引きちぎり)、再度、お口に含んでくれます。ちゅっばッ! ちゅっばッ! キタキタ来た~!!

 私は集中したかったので、テレビを消しました。  この部屋に存在するのは、二人の息づかいだけ。余計なものなど要りません。  

 「今だ」……彼女を半ば強引に仰向けにし、彼女の上に覆いかぶさり、コンドームを付けず、そのまま挿入しました。ズチュッ!! グポッ!! ゴ モッ!! やはりゴムなしは全然違います。 彼女の喘ぎ声も、今までとは違います。

 くちゅくちゅと、とてもいい音を立てて、私と彼女はひとつになりました。  私は彼女をガッシリと掴み、入れては抜き、抜いては入れていました。  気持ちよくて、早速イキそうになったので、私は動くのを一旦やめ、彼女に覆いかぶさり、抱きしめました。もちろん彼女もそれに応えて抱きしめ返してく れています。

 そして、再開!  くっちゅ! くっちゅ! くっちゅ! くっちゅ!  くっちゅ! くっちゅ!   私はもうイキそうです!!  くちゅくちゅ! くちゅくちゅ!  くちゅくちゅ!  ああ~!!

 私は彼女に「イッてもいい?」という意味で、「オッケー!? オッケー!?」と言うと、彼女は喘ぎながら、頷きながら「オケ オケ オケ!!」と言っ てくれました。  私は、声を上げながら、彼女のその白い腹部に、熱い想いを放ちました。

 でも、情けないことに、ちょっとしか出ませんでした。  ほんの数滴です。  しかしこの時、国境、人種、言語……様々な壁は取り去られていました。  私は、なかなか立たなかったことを詫びる意味で「ソーリー」と笑いながら言いました。彼女は「ノー」と言って、私を抱きしめてくれました。

 私はとても満足していました。  私は、その『熱い想い』をティッシュで拭きとり、深呼吸をし、また彼女を抱きしめました。彼女は私の体をさすってくれています。この時私は、「こいつ を愛している」と思いました。

 それから私たちは、何も言葉を交わさず、ただじっと抱き合っていました。  私は少し眠気を感じていました。しかし少し頭痛がしていたので、寝るに寝れません。貴重品の事がまだ心配だったこともあるのですが、なんにしろ、この まま寝るのはもったいなさ過ぎる! 私は、腕枕をしている彼女の温もりを感じながら、夢見心地でいました。  部屋は静まり返っています。

 どのくらい経ったでしょうか。彼女がそっと、私の腕から離れ、布団から出て行きました。私は『まさか貴重品を……!?』と懸念し、薄目で彼女を観察し ていましたが、どうやらタバコのようです。タバコを吸いながら、彼女は携帯でメールをしています。  私も、むくりと起き上がりました。  彼女は私に、「あら、寝てなかったの?」と言い(そう言ったのだと思いました)、にこりとして、ごく自然にメールをしています。  私もタバコに火をつけました。

 タバコを吸い終えると、私は彼女を抱きしめました。  二人とも、また布団に寝転がりました。  彼女はメールの送受信をしています。見ていたら、打つのが早い早い! あっというまにハングルを打ち込んで行きます。「早いね!」と言うと、彼女は、 ふふふ、と笑っていました。

 彼女は、ボールペンがテーブルの上に転がっているのを見つけ、それを手にすると、何か書くものを探していたので、私はバッグから小さなメモ帳を取り出 し、渡しました。彼女は「メ…モ?」と、表紙の文字を読むと、メモ帳を開き、何かを書き始めました。

 ハングルで読めませんが、どうやら彼女の名前のようです。そのハングル文字を指差しながら、

 「ユジン」

 と、言いました。私も同じように言いましたが、やはり発音が違うようで、何回も訂正されていました。「ユジン」の「ン」は、「ン」と「ヌ」の間のよう な発音でした。難しい!  この時私は、寝転がって書いている彼女の後ろから覆いかぶさり、頬と頬をくっつけて、彼女が書いているのを見ていました。

 そして私も自分の名前を書きました。まずアルファベットで。それから漢字で。  しかし彼女は、私が言ってみせても名字の発音がイマイチ判らないらしく、顔にハテナマークが出ていました。私はどうやったらお互いの発音が理解できる か、と考えたところ、あ!と思い出しました。日本から持ってきたガイドブックの最後のほうに、ハングルの文字と日本語の「あいうえお」の表記が載ってい る記事があったことを思い出したのです。早速ガイドブックを取り出し、私の名前の1文字1文字を探し始めました(『わがまま歩き』(実業之日本社)に感 謝です)。

 コレが結構、かなり、相当に時間かかったのですが、私が探している間、彼女はじっと待ってくれていました。時々、「コレ?」と、該当しそうな文字を指 差しながら。  ふうっ! どうにかハングルを書き終えました。嬉しいことに、理解させることができたようです。   彼女も自分の名前の日本語表記を探し、書き始めました。  「イ・ム・ユ・ヂ・ヌ」  これが彼女の名前です。恐らく「ユヂヌ」ではなく、カタカナで書くなら「ユジン」です。  私たちは、頬と頬をくっつけあったまま、お互いの名前を呼んでは、「違う」とか、「そうそう」とか言い合っていました。  時々、私はユジンの髪や頬にくちづけをしていました。数回に一回、彼女も私の頬にくちづけをしてくれていました。  

 とてもラブラブでした。  ユジンは、「いつ帰るのか?」「彼女はいるのか?」と聞いてきました。私は「明後日の夜、船で帰る」といい、『彼女』の存在については一応濁しました が、結局「いる」と言いました。でも、「ユジンは俺の韓国の彼女。ユー・アー・マイ・コリアン・ガール・フレンド」と言うと、彼女は微笑みながら「う ん」と大きく頷きました。

 すると彼女は、またメモ帳を取り、彼女のパソコンのメールアドレスと、携帯電話の番号を書き始めました。私も私のメールアドレスを書きました。それを お互い交換し合いました。  彼女はさらに、何かを書き始めました。……長文です。私へのメッセージのようです。最後は『!』マークで終わりました。  「なんて書いてるの?」と聞きますが、彼女は「ふふふ」と笑うだけでした。  私たちは、もう一度キスをしました。  私は、この瞬間が永遠に続けばいいのに、と思いました。

 ……しばらくして、彼女は突然「じゃあ帰るね」と言い出しました(そう思いました)。私は、『一晩』朝までのつもりでいましたから、驚きました。私は 引き止めましたが、それが無理なことは判っています。  彼女は「もうお家に帰らないと、ママが心配するから」と言っていました(そう言っている気がしました)。私は、判ったと言い、短パンを穿いて、彼女を 送り出す用意をしました。彼女は、来た時と同じ服装に戻っていきます。私は残念で仕方がありませんでしたが、まあ、どうしようもありません。  

 ユジンが身支度を終えると、座って二人でタバコを吸いました。  そろそろお別れです。彼女が靴を履きました。そのまま彼女は、手を振って出て行こうとするので、私は急いで「タクシー代」の一万ウォンをあげました。 彼女は「わあ」と驚いて、「カムサハムニダ」と言いました。  

 いよいよ、本当にお別れです。  私たちはドアの前に立っていました。  変な沈黙がありました。  私が「バイバイ」と言うと、ユジンも「バイバイ」と言いました。  そう言ったあとで、また沈黙。  そして私は、思わずユジンを引き寄せ、キスをしました。お別れのくちづけです。私はキスをしながら、ユジンを強く抱きしめました。ユジンも私を抱きし め、熱いキスをしました。  私はユジンの髪にキスをし、耳元で「アイ・ラブ・ユー」と言いました。  ユジンは頷き、同じように「アイ・ラブ・ユー」と応えてくれました。  

 そして、彼女はドアを開け、私は手を振り、ドアが閉まりました。  熱い夜が終わりを告げた瞬間です。  私はしばらくそのままドアの前に立っていました。

 とても、熱い夜でした。  まるで恋に落ちたようでした。  いや、私はもうすでに、落ちていました。

 私は、ついさっき終わったばかりの、その熱い夜の一部始終を、最初から全部、思い出しながら、寝転がりました。やがて、睡魔が襲ってきました……が、 頭痛で一睡もできませんでした(汗)!  

 明くる日の朝、私と「しょう」は、お互いの熱い夜について語り合いました。  私たちはその晩、ちょこちょこと観光したり、買物をしたりして、偶然見つけたネットカフェに行き、パソコンをしていました。その時、あのメモ帳のこと を思い出しました。そうです。あの『メッセージ』です。内容が気になります。メモ帳は偶然持ち歩いていました。

 私はハングルのキーボードを一生懸命打ちましたが、結局は店員のお姉さんに打ってもらいました。お姉さんはメモ帳を受け取り、喜んで打ち込んでくれま した。  それを、『excite』の翻訳ツールで日本語に変換しました。 その内容は……

  言葉は通じなくても、わかりあえるのですね。   あなたに会えて、良かったです。   また会いたいです。  

 という意味合いの内容でした。  本当に嬉しかったです。私はとてもゴキゲンになりました。……「エイズの世界へようこそ」だったらどうしようかと思いましたが、いい内容で、良かった です。

 その後の滞在中、ユジンの携帯に電話しようか迷いましたが、どうせ言葉が通じないので、電話はやめて、日本に帰ってからメールしようと思い、普通に観 光をして、帰国しました。  帰り着き、メールが届いてないかチェックしてみましたが……

 届いていません……  こっちからハングルで送っても、英文で送っても返信がありません。  とても寂しかったです。  メールでやりとりして、また会いたいと思っていただけに、残念です。こんなことなら、何故アドレス交換をしたのか判りません。アドレス交換を言い出し たのは向こうなのですから。

 しかし、それもこれも、万事オッケーです。Hの最中、部屋の電話が何回か鳴ったのがちょっと煩わしかったですが(私が出たら、変なオバさんが不機嫌そ うにペラペラ喋ったのち、話しにならないと思われたのか、ブチッと切られました。しかし、数分後、またかかってきて、今度はユジンに出させると、何かを 話し、それからはかかってきませんでした。)、とても素敵な思い出が出来ました。  釜山の夜は、最高に熱かったです。  間違いなく一生忘れません。

 素晴らしい思い出をくれた『ユジン』、釜山の重鎮『指なしのN』、釜山で出会った面白い人たち、そして、大親友であり、最高の悪友である「しょう」 に、心から感謝したい。  

 少し長い文章でしたが、端的に「女、買いました。やりました。超気持ち良かった」ではお話になりませんので、詳しく書いてみました。この駄文が少しで も皆様のご参考になれば幸いです。   それでは、また……。

 追伸:釜山にもまた行きたいけど、今度はタイランドを攻めるゾ~!!